Ｃａｎｏｎ ＥＯＳ５Ｄ
☆ＥＯＳ５Ｄ 
〜ＥＯＳ５Ｄについて〜現在新品で手に入るフルサイズデジタル一眼レフで最も安い機種です。(2006年5月3日現在）それでも３月上旬に買った時には本体のみで約37万円でしたので，デジタル一眼の中ではそれでも高い方です。EOS 30Dなら２台買えておつりが，Kiss DNなら４台買える値段なのだから…。しかし，キヤノンのレンズが使えるフルサイズデジタル一眼は5Dと１Ds MarkUしかなく，それも１Dsは５Dの倍以上の値段が…。ですから今のところでは，５Dの値段は破格的に安いといえるのです。(まぁ，フルサイズなんて夢の夢だと思っていた私が，何とか買えてしまう値段なので…。） このカメラの一番の特徴は，やはりフィルムと同じフルサイズで有効画素数約1280万画素のCMOSセンサーに限るでしょう。というかこれしかありません。(フルサイズといっても，1DsのCMOSはフィルムサイズと同じ36mm×24mmサイズなのですが，5DのCMOSは35.8mm×23.9mmで，横が0.2mm 縦が0.1mm短いです。まぁこれくらいの違いは気にすることはないのですが，気にする人は気にするみたいですね。偽フルサイズとか言って…。たかが0.1〜0.2mmの違いで…，フィルムだと誤差の範囲でこれくらいの違いはあるのですが，まぁ，写りに影響はないので…。） 銀塩の一眼レフを使ってきてこれからも併用していこうと思うと，銀塩の時と同じようにレンズの焦点距離通りに写り，ファインダーの見え方もほぼ同じというのは何事にも代え難いほど有り難いのです。特に，自分の撮影スタイルに合わせてレンズを銀塩(EOS-3)の時に揃えてしまった私にとっては，レンズの焦点距離通り撮れることが重要点でした。APS(-Cも-Hも)機は，望遠側は焦点距離の約1.6倍(APS-C機，-H機は1.3倍，ニコン機は1.5倍)になって有り難いのですが，風景撮影でよく使う広角が，私の今のレンズでは広角としてほとんど使えなくなってしまうのです。(唯一使えるのは20mmの単焦点）この事がデジ一へなかなか移行できなかった理由だったのですが，フルサイズ機の5Dではその問題が解決されます。わたしの５D購入の一番の理由がそれです。 もう一つはフルサイズなのにAPS機のNikonD200とあまり変わらない画素数であり，1Dsの1670万画素よりはかなり少ない画素数であると言うことです。私は，画素数は多ければ何でもいいというわけではなく撮影素子のサイズとのバランスが重要と考えています。キヤノンは今回の5D，1D MarkUNや20D→30Dのモデルチェンジで，同じサイズの撮影素子の場合には画素数を据え置きにし，画素数を上げる場合には撮影素子のサイズを大きくする戦略をとったのだと思います。そうして画素ピッチ大きくとることにより，ダイナミックレンジの確保やノイズの減少を行ったと思います。（APSのまま1000万画素超のD200がノイズで苦労しているのを見ると，画質的にはキヤノンの戦略が正しいのかなと思います。ただ30Dが画素数据え置きのため，撮影素子以外の部分を大きく変えたのに，20Dのマイナーチェンジだとか20DN(25DN)とかいわれているのを見ると，販売的にはニコンみたいに画素ピッチを犠牲にしても画素数を上げる方が売れるのでしょうが…。個人的には，キヤノンの戦略の方が好きです。だから5Dを買ったのですが。） 上記に書きましたが，５Ｄは「フルサイズで有効画素数約1280万画素のCMOSセンサー，これしかない」機種でもあります。20Dに2.5型の液晶とピクチャースタイルを付け，フルサイズのCMOSを入れるために少し大きくしたといったらいいでしょうか。バルブ撮影が付いたり，簡単撮影（シーン）モードや内蔵フラッシュがカットされるなど細かいところは多少違っていますが…。ちなみに30Dは，目に見えるところでは20Dに2.5型の液晶とピクチャースタイルを付けたといえばいいのでしょうか。細かいところは変えていると思うのですが…。つまり，質感的には30Dと同じです。EOS-1系やEOS-3から初めてデジタル一眼にきた人から見ると，少々質感に物足りなさを感じるかもしれません。(私がそうでした…。でもなれます。撮影に影響はないし，写りはいいので…。） 〜購入経過〜 ほとんど思いつきです。コニカミノルタのカメラ事業の撤退，富士フイルムのフィルム事業の縮小，ニコンの銀塩機の縮小とフィルムカメラの取り巻く環境が厳しくなったのと，キヤノンがデジ一には視線入力を搭載する予定がないというのを聞いて，ついにデジタル一眼レフ購入を決めました。デジ一への移行を決めたといっても，銀塩のEOS-3を手放すわけではなく，レンズ一体型デジ一のA1もそのままです。 EOS-3で自分の撮影に必要なレンズを一通り揃えたので，メーカーはキヤノンに。キヤノンの撮影素子には，フィルムと同じサイズのフルサイズ，レンズの焦点距離が約1.6倍になるAPS-Cサイズ，レンズの焦点距離が約1.3倍になるAPS-Hサイズがあります。私が購入した３月１１日には，フルサイズには1Ds MarkUと5D，APS-Hは1D MarkUN，APS-CがKiss DNと20Dが新品で売られていました。デジ一の購入を決心できなかったのが，広角(ワイド)側の問題です。前にも書きましたが，銀塩用で自分に必要な焦点域を揃えてあるのですが，APSサイズだと望遠寄りになってしまうのです。例えば，私が一番よく使う標準ズームEF28-70 F2.8Lのワイド端28mmだとAPS-Cだと45mmの標準に，APS-Hだと36mmになってしまいます。あれこれ考えて，フルサイズの5Dでいくことに決定。フルサイズだとレンズの焦点距離の問題は解決するし，APS-Hの1D MarkUNより安いので…。 今回はビックカメラで買いました。現金で約37万円ぐらいでした。これにCF２枚(Lexar Professional ×133の2Gを1枚と1Gを1枚）購入しました。今回はレンズの購入はなしです。(今までのレンズを使うために5Dにしたのですから…。）お金が貯まったら，EF28−135mm ISを売却して，EF24-105mm F4L ISを購入するかも知れませんが…。 と書いたのにかかわらず７ヶ月後に，お金は貯まっていませんが（ボーナスで）EF24-105mm F4L ISを購入しました。5DにEF28−135mm ISを付けたときの手ぶれ補正の効き具合やピント合致精度に不満を感じたためです。(EF28−135mm ISは買い替え資金として売ってしまいました。）さらに，EF28-70mmも，28mmからの焦点域とデジタル対応でないことが中途半端に思えてしまって，結果EF24−70mm F2.8Lに買い替えました。(EF28-70mmもEF28−135mm ISと同じく，買い替え資金として売ってしまいました。） ☆私のＥＯＳ５Ｄ使用法
※残りは初期設定のまま。
ＥＯＳ−３と比較してほとんど違和感なく使えます。ファインダーの見え方，メイン電子ダイヤルやシャッターボタン，サブ電子ダイヤルの位置や感触はあまり変わりません。サブ電子ダイヤルスイッチがメインスイッチと連動するようになってEOS-3より使いやすいです。AFフレームはほとんど中央のフレーム固定で使用しています。時々ですが，マルチコントローラーを使ったAFフレーム選択を使っています。マルチコントローラーは慣れると使いやすいです。視線入力のかわりとはいきませんが，結構便利に使わせてもらっています。自動選択はほとんど使っていません。 欠点としては今のところ一つだけ。モードダイヤルが動きやすくて，普段Av(絞り優先AE)に設定してあるのですが，ズレてしまっていることがしばしばあります。デジカメなのでその場で確認でき，すぐに気づくのですが，EOS-3のように撮影選択モードボタンを押してメイン電子ダイヤルで決めるやり方だとこのようなことがないのですけどね…。 撮影はRAW＋JPEGでおこなっています。JPEGは記録用とRAWの現像時の見本として使っています。JPEGでも印刷することもあるので1280万画素のＬを低圧縮率Fineで使っています。ピクチャースタイルは基本的には「New Standard」を中心に，状況に応じて「ニュートラル」（ニュートラルがレタッチを前提としたあっさりとした感じなので，コントラストを+1，色の濃さを+1にして少しこってりとした感じにしています。また個人的な趣味でクッキリ感が欲しいのでシャープネスをやや強い+2にもしています。）を使用しています。基本的に作品としてプリントしたりHPへアップしたりする時には，RAWを「SILKYPIX」か「Digital Photo Professional」で現像しますので，ホワイトバランスもオートで撮っておき，後の現像の時に調整するというやり方です。 撮影モードは絞り優先(Av)が多いです。昔からこの傾向が強いです。A-1，EOS-3と一眼レフを使ってきて，最初から両優先AE機を使っているにもかかわらずこうです。シャッタースピード優先を使う時は，暗くなって手ブレが起こりそうな時，ギリギリのスピードでシャッターを切る必要がある時ぐらいです。 ただ５Ｄを使うようになって，マニュアルや露出補正を積極的に使うことが多くなりました。まずは一枚，確認のために絞り優先で撮っておき，液晶モニターで露出を見て気に入らないと，露出補正をするかマニュアルで撮り直します。５Ｄの露出傾向がややオーバー気味なので，人物を撮るときにはほぼ思い通りの露出で撮れるのですが，風景だとオーバー気味になることが多くて撮り直すことが多いです。EOS-3がアンダー気味で，＋1/3しておけばだいたいの撮影はOK！というのとはだいぶ違います。やはりフィルムの方が懐が深いせいか，デジタルの方が難しいですね。 デジカメを使い始めて６年たち，５Ｄが３機種目(CAMEDIA 2000ZOOM→DiMAGE A1→5D)になります。よくデジタル一眼を使っている人は，オートブラケティング(露出やホワイトバランスを自動的に変えて何枚か連続して撮ること)を利用したりして何枚か同じシーンを連写して，後から良いショットを選ぶ人が多いみたいです。私は，写真部の貧乏学生だった頃の名残りなのか１枚１枚露出などを考え，絞り値を変えたり必要に応じて露出補正をして撮っています。そのためドライブモードは１枚撮りしか使わず，連写はしません。もちろんオートブラケティングはしません。ですから１日の撮影で撮る枚数は，そんなに多くはなりません。それでも銀塩の時は１回の撮影で３６枚フィルム１本分で済ませていたのが，普通で５０〜７０枚，多いと２Ｇのコンパクトフラッシュでの可能枚数分ギリギリまで撮ります。１Ｇを予備に持っているのですが，これを使うことはほとんどありません。 撮影後の処理ですが，気に入った作品はSILKYPIXまたは，キヤノン純正のRAW現像ソフトDigital Photo Professionalで現像しています。基本的にはいったん16bitのTIFFに変換して保存します。その後，現像したTIFFファイルをPhotosop CS5で色や明るさ・コントラスト，シャープネスを調整して最後にJPEGに変換し保存しています。 ２００６．５．５
２００６．１２．２３追記 ２０１０．１２．１６追記 |
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