Ｃａｎｏｎ　ＥＯＳ−３
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☆ＥＯＳ−３について

eos3.jpg 　私はどうも，キヤノンの２番手，それも新技術満載機種に縁があるようです。今まで使っていたＡ−１（当時，５モードＡＥやデジタルＬＥＤ表示等，新技術！初搭載！てんこ盛りの機種でした）もそうでしたが，このEOS-3もそうです。より進化した視線入力や45点エリアＡＦなど新技術満載の機種です。まぁ，理科系の悲しい性と言えばそうなのですが。（また，スペック主義なところも…。）
　ＥＯＳ−３の露出がアンダー気味なのは結構有名な話しです。人それぞれの好み（アンダー気味が好きな人やオーバー気味が好きな人など）によって，それぞれ違った工夫をしているみたいです。キヤノンのサービスステーションに持ち込むと，有料で調節してくれるという話しも聞きました。ちなみに，ＥＯＳ−３の露出がアンダー気味なのは，リバーサルフィルムでの撮影を前提としており、後で調整しやすいようにアンダー気味になっているそうです。なんか違うと思うんですが…。
　視線入力については，ＥＯＳ−３の最大の特徴であり，「視線入力を使いこなせなければ，EOS-3を持つ意味が半減されてしまう。」とある雑誌に載っていたほどの看板機能です。実際に使ってみて，自分は，視線入力との相性が比較的良かったのですが，合わない人は徹底的に合わない機能だそうです。せっかくの看板機能ですので，使いこなせてラッキー！でした。
　この視線入力ですが，看板機能だけあって，なかなか良くできています。実は，他の多測距AFカメラを使うと，思ったところにピントが合わなくてイライラします。特にわがままなところにピントを合わせるときには，かなり頑張ってくれるので助かります。また，一発でピントが合わなくても，２〜３回合わせ直せば，たいてい合います。それでも合わなければ，ピントが合うように構図を変えるか，手動で微調整すればよいわけですし…。（この時，USMのフルタイムマニュアルフォーカスが便利です。）



☆ＥＯＳ−３　ｖｓ　Ｆ１００

　よくこの２つのカメラは比較されます。キヤノン，ニコンのそれぞれ２番手。値段もほぼ同じ。（F100の方が１万円高い。）ただ，カメラの方向性としてはまったく逆をいっているカメラです。その違いは，日本の２大カメラメーカの方向性の違いそのものです。EOS-3は，「新機能満載，飛び道具満載の新世紀に向けたカメラ」です。一方，F100は，「突出したスペックはないけど，カメラとしての性能やバランスを煮詰めて，完成度を高めたカメラ」といえます。
　そこで，この２つのカメラを比較してみたいと思います。と，いっても，EOS-3は実際持っていますが，F100は持っていません。それどころか，ニコン製品は一つもない状態です。ですから，F100の記述については雑誌の受け売りの部分が多いです。ご了承を…。また，当然ですが，EOS-3所有者ですので，EOS-3に贔屓目が入ります。ご了承ください。（まぁ，F100は，雑誌等であれほど評価されているのに対して，EOS-3は…。所有者ぐらい贔屓してあげないと…。）


飛び道具満載！ＥＯＳ−３

長所
◎何といっても，４５点測距とそれを生かす視線入力
◎「写真を撮っているな〜」と感じさせる，シャッター音
　（うるさいと評価する人もいますが，私は心地良い音だと感じました）
◎Ａ−１から続く，テクノロジーの追究を感じさせるところ
◎フラッグシップ機ＥＯＳ−１ｖの試作機といわれるほどの高性能
　　・１Ｎに４５点測距と視線入力，２１分割測光を加え，視野率を97％に落とした機種
　　・１ｖとスペック的にはほとんど同じ（違うのは視野率が100％でないことぐらい）
　　　でも，数字で表れていないところで，だいぶ違うみたいですが…
　　・１ｖには付いていない，視線入力が付いている（その代わり，視度調節が付かない）
◎キヤノンレンズ（ＥＦレンズ）が使えること
　　・ゴールドはちまき以上のレンズなら，基本性能が高い
　　・赤はちまき（Ｌレンズ）なら，発色がすごく良い。（高いけど…。）
　　・超音波モーター（USM）レンズのラインナップはニコンよりはるかに豊富
　　・手ぶれ補正(IS)レンズの充実
　　・比較的大口径で明るい（F1.8〜2.0）レンズが，リーズナブルに手に入る

短所
◎露出がアンダー傾向（まぁ，趣味の問題でありますが…）
◎付属のファインダークリーンが明るすぎて，ピントがつかみにくい
　　・（１ｖや１ｎ用のﾌｧｲﾝﾀﾞｰｽｸﾘｰﾝに変えると，改善される。私は，１ｖ用のEc-CVに
　　　　変えました）
◎金属ボディーでないこと
　　・こだわる人には不評ですね。ただ，私はこだわらないので…。それに，プラスチック
　　　ボディーの方が，軽くなるし…
◎フラッグシップ機ＥＯＳ−１ｖの試作機といわれていること
　　・長所でもあるのですが…。試作機といわれている本当の理由は…，完成度が…。でも，
　　　使っていると，本当にいいカメラです


質実剛健！熟成のＦ１００

長所
◎カメラ本体の基本性能が高く，完成度が高い
◎Ｆ５ジュニアといわれているが，実はＦ５より使いやすい
　　・Ｆ５の本当に必要な機能のみ搭載したモデル
　　・よって，Ｆ５よりコンパクトで軽い
　　・Ｆ５より後発なので，使い勝手を中心に進化した部分もかなりある。
　　・実は，Ｆ５より完成度が高いとさえいわれている　
◎金属ボディー（ニコン党の方に，こだわる方が多いと聞きます）
◎ニコンというブランドの安心感
◎一眼レフのベストセラーで，雑誌等の評価，使用者の満足度等，購入して間違いなし
　　という評価への安心感

短所
◎性能的には×なところを聞かないこと（優等生すぎて，面白味が…）
◎おもしろい飛び道具（新機能）がないこと
◎レンズが…
  • キヤノンに比べると，ラインナップが…。昔のニッコールレンズは憧れだったんですがね…。最近は…。いいのは，目が飛び出るぐらい高くて，重くて，大きい。リーズナブルでそこそこのレンズが少ない。
  • 技術的には，レンズ自体はともかく，超音波モーターや手ぶれ補正といったテクノロジー面ではキヤノンにだいぶ後れを取っている。



☆私のＥＯＳ−３使用法

ＡＦフレーム切換
視線入力ＡＦ
露出補正
EOS-3はアンダー気味なので，基準露出補正1/3段オーバーで使用
ﾌｧｲﾝﾀﾞｰｽｸﾘｰﾝ
(ﾌｫｰｶｼﾝｸﾞｽｸﾘｰﾝ)
Ｅｃ−ＣV（ＥＯＳ−１ｖ用）に変更
カスタム機能ＣＦ−０　１に変更
カスタム機能
　　　　　　ＣＦ−０　１(Ｅｃ−ＣV用)
　　　　　　ＣＦ−17　２(常時待機ＡＦフレーム自動拡張)


　視線入力は，もう手放せない機能になってしまいました，運良く，私との相性が良かったので，４５点測距でだいたい80〜90％ぐらいの割合でAFがヒットします。この感覚を覚えたら，他の多測距AFカメラでは，思ったところにピントが合わなくてイライラしてしまいます。ある意味，相性のいい人には，麻薬のような機能です。（合わない人には，これほど腹立たしい機能はないと思うそうですが…。）
　ＥＯＳ５Ｄを併用するようになり，５ＤでAFフレームの自動領域拡大を設定しているので，EOS-3もCF-17を２に変更しＡＦフレーム自動拡張にしました。
　ＥＯＳ−３の露出はアンダー気味なので，私は基準露出補正（普通は露出補正０の状態）を，1/3段オーバーにして使っています。人それぞれの好み（アンダー気味が好きな人やオーバー気味が好きな人など）によって，それぞれ違った工夫をしているみたいですが，標準的な場面では，好みの写真が撮れる露出なので，このままでいこうと思います。
　あと，ファインダースクリーンを１ｖ用のEc-CVに変えました。３用のEc-Nは明るさを重視するため，ピント合わせがしにくいことで有名でした。焦点距離28mmの時にマニュアルでピント合わせできたらすごい！といわれるのはそのためです。Ec-CVは-Nよりは暗いので，少しはピント合わせが楽になり，ボケの確認もしやすくなりました。（噂によると，ミノルタのαー９のファインダースクリーンがものすごくピントの山がつかみやすく，それを，加工して使うのが一番の理想だそうです。私はそこまでしませんが…。）


２００３．１１．１９
２００７．７．２８追記


　コロナ禍の影響もあり、写真を撮る機会がめっきり減りました。また、カメラ購入熱が冷めたせいか、ここ10年近くほとんどカメラの購入をしてきませんでしたが、防湿庫には今まで購入したカメラがわんさかあります。そこで、最近使ってなくて、さらに今後もほとんど使う予定のないカメラを売却することにしました。銀塩カメラはほとんど使っていなかったので、A-1と共にEOS-3を売却しました。銀塩カメラはBlog用に使用しているOLYMPUS PEN EEだけになりました。


２０２３．３．２１




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